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ビットコインと金利

0.オープニング(この動画を見るとどうなるのか)

こちら、ビットコインのチャートです。


ここに1本の線をくわえます。

こうなりました。

どうでしょう?
今加えられた青い線、ビットコインのチャートと比べて似ていますか?
正直、似てないですよね。

ではちがうデータの線に交換してみます。

まだ似ていませんね。
じゃあ、同じデータを

見やすくするために上下を入れ替えます。


そしてもう一度、ビットコインのチャートにかぶせます。

関係を“直感で掴む”ための上下反転です。分析で使うときは注意!

今度はどうでしょう?
山と谷のタイミング、さっきよりちょっと近づいた感じがしませんか?

さて、これら青い線の正体はなんだとおもいますか?
実は全て金利です。

一番はじめの

この線がニュースで発表されるような政策金利。

つぎに

この青い線はなにかというと、実質金利と呼ばれるものです。
ニュースなどで発表される政策金利からインフレ率を差し引いたものです。
グラフではアメリカのものを使っています。

政策金利と実質金利。
むずかしい言葉がふたつ登場しました。
大丈夫。
あとできっちり整理します。
このまま話を続けましょう。

「金利が上がればビットコインの価格が下がる」
あるいは
「金利が下がればビットコインの価格が上がる」
と聞いたことがあるかもしれません。

そして実際にFOMCで利下げが決定したというニュースを受けてビットコインを買ったのに、
全然上がらなくて損をした!

何が起きているのか全然わからない!

↑この状態を卒業するのがこの動画の目的です。


利上げ・利下げのニュースだけじゃ情報が足りない!(見出しはスライドの上部に出しっぱなしで特にセクションを区切るということはしない。しょーてぃがそうしている。多分一息ついたポイントで視聴者が離脱するんじゃないかという仮説)

金利は大きく2つに分けられます。

1.名目金利
2.実質金利

名目金利とは、物価上昇率(インフレ率)などを考慮せず、金融機関の店頭に表示されている額面通りの金利(預金金利や国債利回りなど)のことです。
FOMCの利下げのニュースなどで公表される政策金利もこの名目金利に分類されます。

名目金利(額面の金利)
 ├ 政策金利(FRBが決める)
 ├ 預金金利
 └ 国債利回り など

先程お見せしたこの画像

これが名目金利です。
グラフの形を見てもらえばわかるとおり、
チャートの動きとは全く似ていませんよね。

次に、実質金利です。
実質金利とは、名目金利(表面上の金利)から物価上昇率(インフレ率)の影響を差し引いた、お金の本当の価値を示す金利のことです。

「実質金利=名目金利-インフレ率」で計算されます。

二番目にお見せしたこの画像

これが実質金利の動きです。
見てもらうと解ると思いますが、
金利が上がると価格が下落していますし、金利が下がれば価格が上がっていますよね。

ここから解ると思いますが、
ニュースでやっている政策金利、つまり名目金利だけでは情報が足りません。

実質金利は名目金利からインフレ率を差し引いたものでした。
なので金利の他にインフレをみればいいわけです。
そしてインフレと金利の関係をみていくと、どうして金利の上げ下げがビットコインの価格に影響するのかもみえてきます。

ちなみに雑学ですが
金利の上げ下げを行うのは政府ではなく中央銀行。アメリカならFRBというところです。

ここからは

  • インフレについて
  • 中央銀行が金利を上げ下げする目的
  • どうして金利がビットコインに影響するのか

という順番で解説をしていきます。

ではインフレ率ってなんなの?そもそも中央銀行はどうして金利を上げ下げしたがるの?

  • インフレについて ←今ココ!
  • 中央銀行が金利を上げ下げする目的
  • どうして金利がビットコインに影響するのか

ご存知の通り、インフレは国の物価が上がっていく現象です。
インフレ率というのはその上がり方になります。
このインフレ率があがると、毎日の食材も電気ガス、ガソリンと言った光熱費も高くなっているというイメージです。

米国は長期的に 2%のインフレ を目標にしていて、文書でも明示しています。

どうして「インフレ率2%」という目標を置くのでしょうか?

これは“物価の先行きの安心感(期待)を固定して、景気を安定させるため” だと考えられます。

どういうことかというと、「物価が上がるとしても来年もだいたい2%くらいのはず」と思えると、賃上げ交渉、投資、ローンなどを合理的に決めやすいですよね。

  • インフレについて
  • 中央銀行が金利を上げ下げする目的 ←今ココ!
  • どうして金利がビットコインに影響するのか

このインフレ率を2%という値に近づけるために
米国の中央銀行であるFRBは金利を上げたり下げたりしています。

  • インフレが高すぎる(物価が上がりすぎ)
    → 金利を上げる
    → 借り入れがしにくくなり、消費・投資が落ち着く
    → 需要が冷えて、物価上昇が鈍りやすい
  • インフレが低すぎる/景気が弱い(デフレっぽい)
    → 金利を下げる
    → 借りやすくなり、消費・投資を後押し
    → 景気が持ち直して、物価が上がりやすい

インフレが高すぎる場合、金利を上げることが選択肢にあがります。
それでどうしてインフレが落ち着くのか。

例えばみなさんがローンを組んで家や車を買ったりするケース。
金利が大きいほど返済額も大きくなりますよね。
そうすると借金をしてまでものを買おうとする人は少なくなるはずです。
これは企業も同じです。
借入という形で資金調達をおこなって先行投資を打つといった施策を控える方向に働きます。

するとどうなるでしょう?
物価は需要と供給で決まります。
シンプルに考えると、欲しがる人が多いほどものの値段も上がります。
逆に「買いたい!」と思う人が減ると値段が下がります。
金利が上がって購買意欲が落ち着くとモノの値段もともに落ち着くというわけです。

逆にインフレが弱い場合は金利を下げることが選択肢に上がります。
金利が低いと借入がしやすく、
家や車がほしい人にとってはローンが組みやすくなるでしょうし
企業にとっても事業に投資をしやすくなります。

この「金利で需要(お金の使われ方)を調整して、インフレを目標値に寄せる」というのが金利調整の基本的な考え方です。
インフレが強い場合は金利を上げる。
インフレが弱い場合は金利を下げる。

これがどうしてビットコインの値動きに影響するのでしょうか?

どうして金利を上げ下げするとビットコインの価格も動くの?

  • インフレについて
  • 中央銀行が金利を上げ下げする目的
  • どうして金利がビットコインに影響するのか ←今ココ!

まず、金利が低いケースを考えてみます。

ここで重要なのが「現金で持つ」ことのコストです。
どういうことかというと、
FRBは長期的にインフレ率2%を目標にしているのでしたよね。
ざっくり言えばモノの値段が年2%くらい上がっていくという話になります。
同じ1万円でも買えるモノは年々減っていく。
そして低金利ということは銀行に預けていてもほとんど資産は増えません。
つまり 実質的に貯蓄が目減りしていくというわけです。
すると皆さんのなかにどのような選択肢が浮かぶでしょうか?
そうです。
資産運用をおもいつく人が増えますよね。
投資信託やETFみたいに、株や債券を“まとめ買い”できる商品を買うかもしれません。
オルカンやS&P500も株の詰め合わせです。
またより大きなチャンスをねらってビットコインを含むクリプトを買う人もいるでしょう。
先程の物価の話を思い出してください。
買う人がふえるということは価格が上がるということでした。
資産運用をする人が増える→株や債権、ビットコインが買われる→価格が上がる
これが金利が下がるとビットコインの価格が上がる基本的な流れです。
まとめると、
現金でもっていてもインフレによって貯蓄の価値が目減りしやすい。
それなら資産運用にまわそう。
そう考える人が増えてお金の移動が起こるというわけですね。

次に金利が高いケースを考えます。

このケースは先程とは反対で現金で持っていても資産が増えます。
シンプルに普通預金で金利0.2%の場合と、
たとえば国債や定期預金で年4%みたいな利回りが見込める場合では、
「お金の置き場所」の魅力がまるで違いますよね。
インフレが年2%くらいで進む世界だとすると、
1万円で食べられた焼肉が、一年後には10200円必要になる。
一方で1万円を普通預金に預けていても金利が0.2%なので10020円にしかならない。
180円分、損をしています。
つまり金利0.2%の預金は、ざっくり 実質マイナス1.8%ということです。
お金をただ預けていても“目減りを止められない”状態です。
焼肉だとたった数百円なのでピンとこないかもしれません。
しかし車や家という風に桁が大きい買い物だとどうでしょう?
話がどんどん大変になっていきますよね。
逆に金利が高くて年4%が取れるなら、
同じくインフレが年2%でも、ざっくり 実質プラス2%
焼肉は1万円から10200円に値上がりしますが
預金も1万円から10400円にあがるので
200円お釣りが来ます。
価格が上下する資産に手を出さなくても、
“比較的安全な置き場所”でインフレに負けにくくなります。
すると
「リスクを取らなくてもそこそこ増えるなら、
わざわざ値動きの激しい資産を持つ必要はある?」
と考える人が増えますよね。
株やビットコインのようなリスク資産から
現金や国債といった安定した資産にお金が移動するというわけです。
これが、金利が上がるとビットコインが下がりやすい理由のひとつです。

そしてビットコインの価格を追うときに名目金利ではなくて実質金利を見るべき理由も焼肉と貯金のたとえ話で説明できます。

どうして名目金利ではなくて実質金利を見るべきなのか

ニュースで発表される名目金利にインフレ率を加味したのが実質金利でした。
仮に預金で得られる金利が3%のとき
もしもインフレ率が5%なら貯金していても2%分の損なので資産運用が視野に入りますが、
逆にインフレ率が1%なら貯金してるだけで2%分の得をするのでリスクを取る人は減ります。
これがビットコインの価格を追うときに名目金利ではなく実質金利を見るべき基本的な考え方です。

まとめると、
景気を安定させるためにインフレ率を調整したい
→インフレ率の調整には金利の操作が効く
→金利を操作するとマネーが動き、株・ゴールド・ビットコインの価格に影響が出る、という流れです。

まとめます。

景気を安定させるためにインフレ率を調整したい。
インフレ率の調整には金利の操作が効く。
金利が動くと個人の購買意欲や企業の事業投資に影響が出てインフレ率という形で現れる。
金利とインフレ率の関係から「どこにお金をおいておくと得なのか」が変わり株・債権・ビットコインの価格に現れる。

シンプルに説明するとこういう流れになっています。

じゃあ明日からなにをすればいいの?

みなさんが気になるのは、じゃあどうすればいいの?っていうことですよね。

実質金利に注目をすればいいということはおわかりかと思いますが、それがどこで見られるのかという話です。

数値は180というサイトでチェックすることができます。

さっきビットコインチャートと比較したグラフと見え方がちがうけど、素材加工の都合です。おおよそ山と谷の形は一致しています。という注を入れる。

またグラフの形で見られれば便利だと思いますのでFREDというデータサイトをつかってグラフがすぐに見られる形に加工しているURLを概要欄に記載しておきます。

余裕があれば名目金利とインフレ率の関係にも注目をしながら毎日のニュースを追うと目を養うことができると思います。

投資はさまざまな要因が絡んで値動きが決まりますので
実質金利だけみておけば勝てるようになるということはありえません。
それでも不確実な未来を見通すための強力なものさしになってくれるはずです。

今回紹介した実質金利とビットコインの関係はマクロの文脈ではよく知られていることなのですが
一般の方にはあまり浸透していないように思われます。
これからこのようなコンテンツを作っていこうと考えていますので、高評価やチャンネル登録していただけるとはげみになります。
どうぞよろしくおねがいします。

概要欄

実質金利をグラフの形で見られるように加工したURL
https://fred.stlouisfed.org/graph/fredgraph.png?g=1OPNG&height=490

【参考】

180(実質金利)
https://www.180.co.jp/world_etf_adr/180cojp_ranking/real_interest_rate.htm#gsc.tab=0

外為どっとコム(政策金利)
https://www.gaitame.com/markets/seisakukinri/newyork.html